ドローンワインプロジェクトとは
SDGsの目標:15 陸の豊かさ
「ひとりでも多くのワイン用ブドウの有機栽培生産者を増やす」ことで
SDGs(15 陸の豊かさ)を推進するプロジェクトです。
気候変動に影響を及ぼしているとされる「農薬と化学肥料の過剰な使用」を食い止め減少させてゆくことは、SDGsの観点から農業分野が取り組むべき緊急かつ大きな課題です。
フィラディス社と成城石井社が既に輸入・販売しているフランスのワインの生産者の協力のもと「ドローン&AI」を活用した農薬・化学肥料に頼らない“栽培支援技術”(栽培の有機化を支援する技術)を開発しました。
2,000万haにも及ぶ農地を誇る農業大国フランス。現在、フランスの有機栽培農地の割合は全体の10%であるのに対し日本国内はまだ0.5%ほど。
フランスでの化学肥料の年間使用量は農地規模比率で日本より40%少ないとされています。
日本の政府目標である“2050年に有機栽培農地比率25%(現在から50倍)”に向けた取り組みにおいて、フランス農業は日本が目指すべきロールモデルとなり得えます。
フランスにおいて全農地のうち最大の面積を占めるのがワイン用ブドウ畑。
その有機栽培支援技術を「ドローン&AI」でダイナミックに研究・実証・開発してゆくことが、今後日本の農地、ひいては世界の有機栽培比率を上げる大きなヒントとなると考えます。
参照:総務省「世界の統計2021」https://www.stat.go.jp/data/sekai/pdf/2021al.pdf
ワインブドウ栽培における
「ドローン&AI」技術の活用
ドローンの「自律航行方法」「カメラの種類と設定」から「解析手法」まで様々なパターンを試行し、その解析結果を生産者に実際のワイン用ブドウの生育状況と比較検証してもらいながら、テロワール(ワインブドウ畑)の見える化を実現しました。
特に、下記2点の技術については生産者からも高い評価を得られています。
ブドウの葉と雑草の区別分布
(生産者:フィリップ フェザス氏)
ドローンで撮影した画像を色とあわせ3次元情報を加えることで、「ブドウの葉と雑草の区別分布」を可能にする新たなAI画像解析技術。この分布図は雑草と“共生”するワイン用ブドウの栽培に活用でき、農薬・化学肥料を少なくすることに役立ちます。
ブドウ畑の地力分布
(生産者:ベルナルド カマン氏)
ワイン用ブドウの樹勢の生育期ごと「形・色・大きさ」を学習、AI画像解析することで地力分布図をつくる技術。この地力分布図から精密な肥料設計・計画が可能となり、化学肥料を少なくすることに役立ちます。
協力生産者の
具体的な活用例
今後の目標と取り組み
2050年に日本国内の有機栽培面積を25%に飛躍拡大させていくことを支援する「ドローンによるAI画像解析技術」を開発・発展させていきます。
また、「ドローンワインプロジェクト」を拡大させるために応援いただく方々を募り、この技術を活用するワイン用ブドウの有機生産者・有機圃場を増やしていくことに取り組んでまいります。